■ 抄録・要旨
| 温暖化影響評価のための数理モデルとしては、将来の未入力の気象値に対して精度よく影響を推計できることが重要である。このような予測精度を意識した統計モデル構築法としてモデル選択基準があるが、これまでにモデル選択基準として多くのものが開発され、どの選択基準を用いたらよいのかは一般にはわからない。そこで本研究では、モデル選択基準としてこれまでよく利用されているAIC、AICc、BIC、CV、CMVを予測精度の観点から比較し、最も予測精度の高いモデル選択基準によりモデルを開発することにした。
まず予測誤差は多くの野菜でCMVが最もよかった。しかしながら、CMVでは予測値と観測値の相関が非常に低いことがあり、予測誤差だけでは、モデルの予測精度を判断してはいけないことが示唆された。最終的には、相関の高いいくつかの野菜に対し、相関と予測誤差を総合的に判断し、予測精度の高いモデル選択基準を選択し、モデルを作成した。
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